≪重力モデル≫

・重力理論
・世界間の時差
・ワールドクロス=同じ空間であるということ

・相対論における観測点というもの
・WTGと世界の減速
・双子のパラドクスと見かけの力

・螺旋=バラの花型
・螺旋の回転角度=物理領域

・世界は本当に動いているのか?

・WTGの光(重力モデル編)


・重力理論

この【重力モデル】は重力の仕組みを用いて7つの螺旋世界構造を解説しようというものです。
かの有名なアインシュタインという物理学者が重力についての理論を発表しました。

アインシュタインは【特殊相対性理論】及び【一般相対性理論】の中で時空間の歪みについて触れています。
特に一般相対性理論は重力理論とも呼ばれ、重力と時空間との関係について詳しく書かれています。
時空間の歪みは光の速さを変えた(ように見せた)り、時間の進行を遅らせた(ように見せた)りします。
重力はその時空間を歪ませる力として位置付けられるわけです。

7つの螺旋世界では世界と世界の間に【時差】が生じる事がわかっています。
つまり、この時差の原因を重力理論で解決しようというのが重力モデルの主な目的になります。


・世界間の時差

謎掲示板などで、よく「世界の速度が上がる」などという表現をします。
速度は特殊相対論によりエネルギーに換算することができます。
すなわち、速度が高ければ高いほどエネルギーも大きくなるわけです。

重力はエネルギーの大きさに比例して大きくなっていきます。
そして重力が強くなればなるほど、時間の進みも遅くなっていきます。

ですから世界が速くなっていけばいくほど、その世界の時間進行が遅れてしまう。
逆に速度の遅い世界ほど時間が経つのが速くなり、そこで時差ができるわけです。

こういった理屈で世界を超える際には共に時間の壁を超えることになります。
無名世界観では世界を繋ぐ門を【ワールドタイムゲート】(以下WTG)と呼称します。
正に世界(ワールド)と時間(タイム)を繋ぐ門(ゲート)であると言えます。

[ 速度と時間の歪みモデル ]

しかし、この仕組みの場合、主観的な過去へ移動する(例えば昔の自分に会う)ことは不可能です。
時間速度の歪みによって時差ができたとしてもやはりそれは過去でも未来でもなく現在なのです。
逆に言えばそれゆえにWTGによる世界移動において因果律は遵守されます。

主観的な過去に戻る方法はあるにはあるのです。
が、光速度不変の法則を前提とした重力モデルでは説明は難しくなっています。


・ワールドクロス=同じ空間であるということ

ワールドクロス中はその世界間の時間の流れ方は等しくなります。
つまり、ワールドクロスを行うには世界間の速度差が0である必要があります。

例えば、時速70km/hで走っていて、もう片方が時速50km/hならばワールドクロスは成立しません。
ちなみに時間の経過速度も違うので2つの世界はクロスしていない別世界ということになります。
逆に速度さえ等しければ50km/hでも70km/hでも0km/hでも条件は成立するわけです。

速度が等しいと空間の歪みがなくなります。つまり同一空間です。
我々は自分のいる世界を標準に考えてしまい、空間の歪みはこれといって意識していません。
ですから速度が異なる世界を見てしまうと歪みを感じてしまうのです。
ワールドクロスは速度が等しい状態ですから、時空間の歪みは感じられません。

ただ、速度が等しくなって同一空間になったとしてもそれ以前にできてしまった時差は元には戻りません。
先程のモデルで言えば西暦2005年と西暦2006年で双方の速度が等しくなった場合などです。
時差0の時点で速度が等しくなれば時差0でクロス(2004年同士など)できますが、
可能性としては低く、大抵は自世界よりも過去もしくは未来の世界とクロスすることになります。
これが【未来や過去とのワールドクロス】と呼ばれる現象です。

あと、ワールドクロスの条件としてはもう一つ【物理域】が等しくなければならないというのがあります。
そのあたりの解説はは物理域についての説明の部分で行うことにします。


・相対論における観測点というもの

相対性理論においては観測点と呼ばれる概念が非常に重要です。
観測点とは、簡単に言うと「どこから物事を眺めているのか?」という基準のようなものです。
相対性理論はその名の通り、相対的に物事を見る理論ですから、基準点を設けることは大前提です。
下手をすると観測点が違う事で観測した結果が正反対になってしまったりもするのです。

すれ違おうとする列車のどちらかに乗っている場合、必ず向こうの方が動いている様に見えます。
これは観測点が「自分(の乗っている列車)」であるために起こる現象です。
同じ状態で列車を乗り換えた場合、逆にさっきまで乗っていた列車が動いているように見える。
観測点が動いた事で観測結果が変わってしまったためにこのような事が起こったわけです。

[ 観測点の変化 ]


・WTGと世界の減速

かつて「 WTG が開くと世界は減速する」というコメントが議論を呼んだことがあります。
WTGはなんらかのエネルギーを流すため、片方は加速し、もう片方は減速すると考えられていました。
しかしながらゲートの開放は減速のみという情報が当時の状況を混乱させたのです。

しかしながらこの問題を観測点を使って考えると光明が見えてきます。
自分(の世界)を観測点と考えて、後は向こうの世界がどう動けばいいのか考えればいいわけです。

減速とはこちらから見て静止(に近づこうとする)状態です。
つまり、客観的にみて速度が等しくなれば主観的に見て向こうの世界が減速している様に見えるはず。
逆に主観的に見て動いて(もしくは動こうとして)いる状態は、客観的には速度差があるということに。
そう考えていけばこの謎コメントも上手く説明が付きます。

[ 加速と減速 ]

それと列車が近づいて来る場合も速度差がある状態なのでこれも加速状態です。
ですからWTGが開くことで世界が近づいたりワールドクロスしたりすることはありません。


・双子のパラドクスと見かけの力

ここで気を付けなければいけないことが一つあります。
それは重力及び時間の流れは相対的に考えてはいけないということです。

自分を中心に考えると、運動しているのは常に自分以外の空間ということになります。
運動しているということはそのままイコール重力が働いて時間が遅れていることです。
そうなると観測点が変わることでお互いの時間が遅れてしまうという矛盾がおこります。
これがかの有名な【双子のパラドックス】です。

[ 見かけの力の観測 ]

ですから、重力は【見かけの力】として相対的には考えられないようになっています。
見かけの力、とは相対的に見た場合だと在るのか無いのか区別できない力のことです。
それを判別するには客観的に観測できる【絶対静止系】と呼ばれる視点が必要です。

ただし、絶対静止系を見付けることはほぼ不可能に近いので(地球ですら運動している)
大抵の場合は時間の流れる速度をもって見かけの力の大小を測定しているようです。
少なくとも7つの世界の速度を測る際にはこの方法が用いられています。


・螺旋=バラの花型

アインシュタインは相対性理論を用いて惑星の運航についても言及しています。
相対論以前では惑星は太陽の周りを楕円を描くようにして旋回しているとされていました。
しかし相対性理論によればその楕円軌道は太陽を基点にして回転しているというのです。
つまり、惑星が一周しても元の位置には戻らない螺旋を描くということになります。

これをとある書籍では【バラ型】と呼んでいました。
[ バラ型の螺旋 ]

特殊相対性理論では周回する物体の質量(=エネルギー)が増減すればするほど、
一般相対性理論では周回する物体の運動速度が速ければ速いほど、
楕円の回転の進行する割合は大きくなるということです。

そしてすなわち、これが世界の螺旋構造ということになります。
逆説的にこの構造を考えるためには螺旋の中心に大きな質量が必要になります。
この楕円を作る重力源こそが重力モデルの最大の特徴です。


・螺旋の回転角度=物理領域

世界には速度領域の差と物理領域の差が存在します。
7つの世界と言いますが、7つに分けられるのは実際は物理領域の差にあたります
(正確には世界が7つなのは単に物理域が7つに分けられているからではないのですが)。

物理域の正体ですが、これは楕円の回転角度の差だと考えられます。
楕円は回転しているわけですから最終的には物理域を一周します。
ゆえに物理域はループしていることになります。

[ 物理域モデル ]

また、回転角度が等しく回転の進行度が等しいということは同一軌道を描くと言う事です。
すなわち物理域が等しく速度域も等しい、これがワールドクロスの状態です。

ただ、この物理域の差が物理法則の差(魔法と科学のような)であるとは考えにくい。
第1世界側が魔法で第7世界側が科学という表現は恐らく便宜的なものであると思われます。
現在では物理域の差は単に「世界の差」であるとのみ認識しています。

物理域が離れれば離れるほど情報の疎通が滞ります。
それゆえに物理法則に関しても大きな隔たりを見せるのだと考えられます。


・世界は本当に動いているのか?

今まで世界の加速、減速という言葉に照らし合わせて世界が高速で動くモデルを考えてきました。
しかしながら世界というものは広大な空間を激しく飛び交っているものなのでしょうか?

答えは No です。世界が動いているはずなどありません。
世界が運動しているという考え方は時差問題に絡む概念的なものです。
重力というものを考えるには物体の運動を考えるのが最も簡単なのです。

新しい鍵は【情報子】と呼ばれる粒子の存在です。
情報子とは無名世界観オリジナルの仮想粒子のことで、重力子と同じ働きをします。
この粒子は情報が多ければ多いほど力を強くします。これが時空間を歪めるわけです。

これを踏まえて今までの説明を考えると、

情報子の力が強い=情報重力が強い=世界の速度が速い=時間の流れが遅い

という法則が成り立ちます。情報子の力は重力とは異なるのでここでは【情報重力】と呼びます。

しかしながら結局のところ、我々は時差でしか情報重力の大小を測ることができません。
なので結局のところ、世界が運動していると考えても差し支えはないのです。
……世界の真の姿を見ようなどとさえ思わなければ。


・WTGの光(重力モデル編)

ワールドタイムゲートが開いた瞬間、青い光が現れます。
さらには赤い光も存在するというようなこともどこかの設定資料集に書いてありました。

結論から言うと、これは光の波長によるものです。
光は波の性質を持っており、速度が不変である代わりに波長が変化するのです。
波長が短い順に紫外線、青紫、青、青緑、緑、黄、オレンジ、赤、赤外線という色を発します。
ちなみに波長が短い方がエネルギーが高いということになります。

[ 光の波 ]

そういうわけで、青い光はエネルギーの高い光、赤い光はエネルギーの低い光です。
光の波長は色々な条件で変化します。光源に近づいていくと、光の波長は短くなり、青く見えます。
逆に離れていくと長くなっていき、赤く見えます。これを【光のドップラー効果】と言います。

また、重力によって空間に歪みができると光のドップラー効果と同じ効果が出ます。
情報重力が強い世界から弱い世界の光を観測するとその光は青く見えます(【青方偏移】)。
逆の場合(弱い世界から強い世界の光)だと赤くなります(【赤方偏移】)。
そのあたりをまとめていくとWTGの光で世界の動きがわかってくるようになるはずです。

さらに、あまりにも重力が強すぎると光が引っ張られ過ぎてこちらに届かなくなる場合もあります
(物理の用語で【事象の地平を超える】といいます)。

それと同じように世界の情報重力が強すぎるとWTGから光が届かなくなります。
そうなった場合、光の届かない世界からWTGを見ると文字通り「穴が開いて」いるように見えます。
ゲートに穴が開いたときは光が他の世界に流れている状態だと考えられます。

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